日ノ出前検車区

趣味は朝活で。最近は備忘録と化しています

鉄コレ長電8500系(T2)を点灯化・走行化する(1/n)

T2編成の朝陽さくらラッピングです。

田園都市線沿線に10年以上住んでいたため東急8500系は前々から欲しかった形式なのですが、いかんせん10両は自分にとって長すぎる、しかし大井町線の5両は何かが違う気がする、長電の3両はいまいち惹かれない……という理由で導入を見送っていた形式でした。


決め手はこのキャラクター、朝陽さくらさんでした。こういうのに弱いのです(笑) この頃の鉄コレのことなので解像度の低いUVインクジェットで表現してくるのは確定だったのですが、可愛いからね、しょうがないね。




あとは、こういうのを買い支えしていればいつかトミーテック泉北7020系も出してくれるんじゃないかなぁ?という下心もありました(笑)例のトーナメントのときは全部和泉こうみに入れてました。今でも推しです


なお、コルゲート車へのラッピングは職人技で行っているようです。




■目次



ライトユニット

点灯化と言うなら何はともあれ灯火でしょう。まずはライトユニットを作ります。当初はGMストアーで買ってきて済ませる予定だったのですが、いざ行ったらなんだかとんでもない値段で売られていたのでやめました。シースルーじゃなかったですしねぇ。

今回は方向幕と種別表示の点灯化は行いません。行先表示類のシールが付いてこなかったこと、綺麗にできる自信がなかったことなどが理由です。ちなみにT4編成のほうにはステッカーが付いてきたそうです。
また、標識灯は実車で使用されていないので点灯化しません。先頭車化改造車のT6編成ではそもそも設置されていないようですね。



素材はこちら。黒いプラ板です。

am͜a͉zonで売っていました。ポリスチレン製なのでタミヤプラ板と同じ素材です。ちなみにevergreenのプラ材にも黒いものはあるようです。

さて、肝心の遮光性能は…

結構良いのでは??


適当に切って車体に貼り付け、


ライトの位置にセンターポンチ的に凹みを入れて、


穴を開けます。


ここに細切にしたプラ材を組み合わせて、裏側にチップLEDがちょうど入る角穴を作ります。


こんな感じ。今回は1608サイズの物を使いました。

配線したチップLEDを配線してはめ込めばライト基板になります。


運転室に光が漏れないよう、ライト基板の裏にS・Uレギュラータイプのブラックを塗って遮光します。

車体側の前灯は元の鉄コレに付いていた透明プラ製の物は使わず、トレジャータウンのTTP161-11に置き換えます。お高いですが金属製で遮光性抜群なのでこのような用途にはもってこいです。

ライトリムの固定兼遮光板として、ボディの裏側にも黒プラ板を貼ってあります。


続いて、運転室仕切りを鉄コレの床板から切ってきます。


これにプラ材を付け足して、

先程のライト基板と定電流ダイオードをくっつければライトユニットの出来上がり!チップ型のCRDを付けて運転席後ろの機器の所に押し込んでおきました。また、ボディが透けないよう尾灯の光は発光点までアルミパイプで導光しています。

こんな感じになります!透けナシ、漏れナシ!完璧!室内空間がたっぷり確保されているライトユニットが出来て嬉しいもんです。ライトリムの塗装、尾灯へのエッチングパーツ貼り付け、運転室の作り込み等見た目の部分は後ほど整えましょう。
 

車体にセットされた状態だとこんな感じになります。屋根裏に接点を設けてそこから電気を供給する形です。

もう1つ作りました。


後でふと思い立ってマグネットを仕込んでみました。T2編成の実車は横断幕をくくり付ける形でHM掲出をしていることがありますヘッド幕……?。模型でも再現したいのでいわゆるクイックヘッドマーク式に取り付けられるようにしておきました。


集電化

台車


台車は元の鉄コレの物を加工してKATOの集電板を組み込みました。床板との導通は集電バネ(KATOのカプラースプリング流用)で取ります。ボディマウントカプラー用の柔らかい物を使うのがポイントです。バネを通す穴はφ1.8のドリルで開けたらちょうど良い感じになりました。


床板


床板には扇形の穴を開け、リン青銅板をネジ止めして集電板を仕込みます。

リード線を端にチョン付けして床板の下側に引き出し、反対側は銅箔テープにハンダ付け。テープは室内パーツの椅子の肘置きの部分に貼ります。

車体側にはエクステンション基板を切ったものを貼ります。床板とボディを組み合わせるとこれが銅箔テープと接触して電気が流れ、室内灯etc.の電源線になるという構図です。


動力ユニット

鉄コレ動力にトレジャーの動力すっきりキットを使います。動力は指定のTM-08R、改造キットはTTT523-08Rを使用しました。

室内灯の電源は、動力ユニットの集電板の上にリン青銅板を重ねて集電板の固定具で押さえることで取りました。

このリン青銅板に配線をハンダ付けします

で、この押さえの部品なのですが、裏側をよく見ると丸型の凸が付いています。

この凸を削ればちょうど集電板もう一枚分の厚さのスペースが開くんですね。トミーテックの中の人、もしかして意図的にこうしてくれたのでしょうか……?

ちなみに今回からリン青銅板はハサミで加工しています。

セリアの手芸用ハサミ。小さくて使いやすいです

今までのカッターより細工もしやすく危険な破片も出ない上に、なにより圧倒的にラクでした。

このままだと起動電圧が低すぎて常点灯してくれないので、ツェナーダイオードを使って起動電圧を上げます。テスターを使いながら試運転して、ツェナー電圧3.3Vの物を使うことに決めました。詳細はこちらをご覧ください。
2023/06/24追記:このツェナーダイオードを付けてエンドレスを組んで試運転していたら走らなくなってしまいました。熱でやられてしまったのかな?許容損失1Wの物を発見したのでまた今度付け替えてみようと思います。

 
最後にカバーを付けてスッキリさせます。この真鍮板?はキット付属のものです。

 

この板は大きなエッチングパーツを折りたたんで作るようになっています。貼り合わせはハンダ付けでやろうかな~~と思ったのですが電子工作用の20Wのコテでは話になりませんでした(笑)真鍮キットにはもっと強い物が必要なようです。

……え?デハ-サハ-デハの構成でサハがM車なのかって?📞💥🤛🐱<うるせぇ


中間連結器


今回の連結器は、以前開発したピンヘッダな通電カプラーです。


見た目にまったくリアリティがありませんが、もともと実車が棒連結器なところに使用するつもりで開発したものです。TNカプラーを使っても間違いなわけですしいっそ機能性に全振りしても良いのでは?という考えです。


陸送などの画像を見る限り、どうやら東急8500系の中間の連結器は全部棒連結器のようなので今回はこの通電カプラーで編成を組みます。


こんな感じで実装します。配線をTNカプラーと床板の間に挟んで導通を取ります。

連結して先頭車だけ懐かしのスタートレインの線路に乗せてみました。使えますね。これで3両引き通せば灯火類もチラつかないでしょう。


室内灯

似合う室内灯は何色か、でかなり悩みました。以前使ったエルパラの4000Kではちょっと黄色すぎたのです。
で、色々写真見て室内灯をいくつか入れてみた結果、今回はDensha.meのTOG2室内灯の5000Kに淡黄色のマスキングテープを貼ったものを使うことにしました。


設置場所もひと工夫。室内灯をそのまま車内に貼るとLEDの粒が外から見えてしまうので、ボディと屋根板の間に入れることにしました。鉄コレの屋根板は屋根の真ん中の所をピン(?)圧入+ネジで固定しているのでそのままだと室内灯が入りません。屋根板の裏側両脇にプラ板を貼り付け、そこにめねじを切って室内側からビス止めする方式に変えます。

押入れから久しぶりに出してきた彫刻刀。鉄コレの改造に便利なことに今更気付きました……。

屋根の部分をどんどん削っていきます。

このとき厄介なのが元々屋根を固定するビスが入っていた突起ですが、これは太めのドリルで削れば簡単に取れます。

3両分やるのはなかなかしんどいですね……

小ネジで屋根板を留めます。M1×2のネジを使いました。




ここまで加工してこんな感じになりました。案の定ボディが透けているので遮光塗装が必要ですね。

推しの顔が光ってる(物理)



それにしても、ここまでで数々の週末を溶かしてかなりの労力をかけたのに模型的にはようやくスタートラインに立ったところなんですよね。そう思うとメーカー完成品の模型は箱を開ければすぐに光って走る状態なわけですし、定価が既に大安売りなのでは……?という気がしてきます。

続きます。



ネットで見つけた資料

東急8500の台車を下から見た資料を偶然見つけました。インドネシアで発生した脱線事故の写真です。


余談


動力すっきりキットに入っていたエッチングパーツのランナーです。これ、1/150や1/144の縞鋼板として使えるのでは……!?

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