日ノ出前検車区

趣味は朝活で。最近は備忘録と化しています

伊豆箱根鉄道のコデ165を作る(5) ―台車編1―


横幅(枕木方向)の寸法が実感的なNjゲージ(短軸改軌)バージョンのKATO動力台車を試しに作ってみた話です。
 
前回の記事はこちら。かなり時間が空いてしまいましたね。



・目次


台車の再設計・耐久試験


KATO動力対応の短軸Njゲージ台車を3Dプリントする上で必要な技術の部分は数年前に完成させていたのですが、そこで満足してしまい台車の見た目の部分を作らずに放置していました。
 
上記の記事ではDMMのアクリルで台車を作っていたのですが、家庭用の光造形3Dプリンターで作るために設計を見直します。気付いたらExtremeがサービス終了しDMMのアクリル自体も風前の灯火状態のようですね……モノづくりは大変です。


で、こんなものを描いてみました。今までは台車レリーフが左右別のパーツ、ギアボックス部分が上下別パーツだったのですが3つの部品を結合して1つにしました。



印刷します。光造形は初心者でよく分からなかったので、とりあえず薬品を抱えずに済みそうな水洗いレジンで始めてみました。大昔から鉄コレをイソ風呂してたお前がそれ言う?という気はしますが……


できたのが中央右の黒い部品。


組み立てるとこんな感じ。台車集電板が軽加工(ちょいと曲げるだけ)で使えるようになったこと、面倒な配線作業が不要になったことが大きな改善点です。


動力ユニットに組み付けて、

オーバルをグルグルさせて耐久試験をしました。問題なさそうです。これで安心して光造形で台車を作れますね。


DT10(伊豆箱根)のモデリング

標準的なDT10の図面は側面図が鉄道CAD製作所さんの「台車CAD」>「電車台車一覧1」に、詳細な図面が「新ぜかまし文庫」さんの日車の車輌史8 台車にあります。

105馬力か150馬力か

DT10には主電動機出力が異なるモデルがあったようです。上述の『日車の車輌史』には2種類の図面が掲載されており、105馬力モデルは軸間距離が8'00"―8フィート0インチ≒2438mm、150馬力モデルは2450mmとなっていました。今回の模型にはKATOの台車集電板を使うため、どちらにせよ模型の軸間は16mm(×150=2400mm)となります。

Weblioの記事TR10形台車のWikipediaを読んだところ、なんとなくコデは100kWな気がしたので150馬力モデルの図面をベースに作ることにしました。

2450mmのものを16mmにするので約1/153(1/153.125)の模型を作ることになります。若干小さいですが、車輪径は模型がφ5.6固定なところ実物がφ914mm、約1/163となるのであまり細かいことは気にせず進めることにします。KATOからφ6mm車輪出ませんかねぇ……飯田線シリーズあんなにガチだったんだし出して欲しかったな……

3Dモデリング


資料としてありがたく使わせて頂いたサイトの皆様です。この場を借りて感謝を申し上げます。

なんやかんやしてできました。
コデの台車らしい最大の特徴はころ軸受化されていることでしょう。また、コイルバネの上のリブは1枚が標準的なスタイルですが、ここが2枚なのも特徴的かと思います。


3D Printing

この3Dモデルを試しに水洗いレジンで印刷します。

うーんこの。造形不良・破れ・歪みのオンパレードです。
モデルは実物1/150で作ったのですが、やはり模型としては薄すぎましたね。両抱きブレーキとか出るわけなかったんや……

でも最低限の部分は造形できていたので組んでみました。

面縦した時のシルエットは最高ですね。狭軌車らしさに溢れています。



どうしましょう?水洗いレジンはNゲージサイズの模型には向かなさそうなのでアルコールで洗う油性のレジンを買うとして、もしかして台車は無理にファインスケールにこだわる必要も無いのかも知れません。デフォルメを検討しつつ再チャレンジしてみようと思います。

続きます。

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