前後方向にかなり小さくできることがメリットな三鶯重工のCESを改造し、連結する部分を密連TNに換えます。
前後方向を詰めてボディマウントTNが付けられない車両に装着した作例はこちら。16~18m級でDT10などの大きな台車を履いている車両もボディマウント化できます。
ただ、CESは今のところ密自連タイプと棒連結器タイプしか出ていません。密自連は形状が単純なので複数のメーカーが実際に連結できるものを製品化していますが、密連は難易度が高くマトモに使える物を出しているのはKATOとTOMIXぐらいなもの。
という訳で、首振り機構はCES、連結器はTNといったカプラーを作成しました。使用するのは密連ならTOMIXの0381か0382です。アーノルトカプラーのポケットに入れるTNです。
CESの胴受けは前回同様の加工をしておきます。
CESのゲンコツの部分を切り落とし、枠だけにする
↓
引張の力を受けるための切り込みを入れる
↓
位置決めしたら枠とTNを貫く穴を開けて、そこに金属線を挿す。(位置決めをするとともに、連結・解結の力を受ける部材になる)
↓
そして、
ポリプロピレン板(難接着性樹脂)の上に置いて、連結部のツメの動きは妨げないようにエポキシ接着剤を流し込んで固めます。
固まったら後ろを削って短くし、台車を避けられるようにします。これで連結部だけTNなCESの完成。
これで小さい旧国もボディマウント密連TNになります。
なお、復心装置はありません。おまけに、このままだと連結していない時に連結器が車体から外れるので何かしらの工夫が必要です。どうしよ。
・余談
- 当初は普通にTNの連結部分だけを切り取って接着することを考えていたのですが、機能性カプラーはほぼ全て素材が軟質プラスチックなのでマトモに付いてくれません。連結や牽引はともかく解結の力に耐えられないんですね。プラ用接着剤や瞬間接着剤、ハンダゴテ溶着(よいこはまねしないでね)やアクリル樹脂用接着剤まで試したのですが、どれも効果がありませんでした。
- 本当のところを言うと、エポキシ接着剤でも「接着」はできていません。硬化しても縮まず、ガチガチに固まるという特徴を利用して周りを固めているだけです。
- 胴受けの見た目を良くしたい場合はトレジャータウンのTTP219-11・-12 連結器胴受1・2を使うといいかもしれません。
- 密自連のTNにもできるといいのですが、連結用のツメの機構が違うのでこの工法がそのまま適用できるかは不明です。いずれ必要になりそうなので作ってみようと考えています。
- これを開発した直接の動機はこれです。台車マウントはどうしても嫌だったのでTNを付けたのですが、台車が回らなかったので台車間距離を改変しました。しかしそれではやはり気に入ることができず、放置したままになっています。密連TN三鶯重工ができたのでこれで進展するかな???