日ノ出前検車区

趣味は朝活で。最近は備忘録と化しています

3Dプリントで通電カプラー(TN)を作ってみた

f:id:hinodemaeinspection:20200703111835j:plain
見た目を犠牲にした機能性全振り系のカプラーです。MM'ユニット間など、実車が棒連結器な箇所に使用するつもりで作りました。

f:id:hinodemaeinspection:20200705134251p:plainf:id:hinodemaeinspection:20200705134247p:plain
TNのカプラー側の部品の根元を採寸し、形状を丸パクリした3Dモデルを作ります。で、先端を連結器型ではなくただのピンヘッダーの樹脂部分の形にします。


これを3Dプリントで出して、秋月で買ってきたピンヘッダピンソケットの金具を付けます。一般的な2.54mm={\frac{1}{10}}インチピッチの物ではなく、ハーフピッチと呼ばれたりする1.27mmピッチの物を使用しています。
f:id:hinodemaeinspection:20200703002111j:plain
こうなります。


あとはリード線をハンダ付けし、車体にこのように取り付けます。
f:id:hinodemaeinspection:20200703002402j:plain

リード線はこれです。フニャフニャで細いので愛用している被覆線です。
f:id:hinodemaeinspection:20200511154747j:plain


f:id:hinodemaeinspection:20200703004448j:plain
簡易的に走らせてみたところ、どうやらカーブやカントへの突入には追従してくれそうな感じです。


で、その後色々あってこれを5か月ほど放置しました。


f:id:hinodemaeinspection:20200703111853j:plain
その間に完成した走る床板に取り付けて実用試験をしてみました。

f:id:hinodemaeinspection:20200703111842j:plain
成功しました。ケーブルの弾力でうまくいかないというのが定説でしたが、上記のリード線が優秀なので成功しました。ありがとうオヤイデ電気。

f:id:hinodemaeinspection:20200703111847j:plain
長電8500が支離滅裂な台車を履いていますが問題ありません
パチンと固定されるわけではなくピンヘッダーの金具の摩擦で固定しているだけなので、走行中に連結器が外れる可能性も考えていました。しかし、実際には全く安定して走っていました。手作りなのでどうしてもピンが完全に平行にはならず、抜き差しの抵抗が大きくなってしまうことが有利に働いた形になります。


続いて、公開試運転(笑)も行いました。会場はレンタルレイアウトの「レイルガーデン」です。

f:id:hinodemaeinspection:20200705131750j:plain
f:id:hinodemaeinspection:20200705131755j:plain

峠を登ってもらいましたが、やはり問題は起こりませんでした。


f:id:hinodemaeinspection:20200703111835j:plain
というわけでこの通電カプラーは使えることが分かりました。見た目がよくないので、実車が棒連結器でTNを使っても正解にならない箇所に使っていこうと思います。




・余談



TN用の通電カプラーは倶利伽羅くりから車両製造さんという方が決定版を販売していらっしゃいます。TOMIXの完成品に工具いらずで組み込めるそうです。個人でフレキシブル基板を特注してしまったのですから凄いです。私の場合はこの製品のメリットをほぼ活かせそうにないので買っていませんが、完成品に組み込むならこっちですね。

当ブログはリンクフリーです。