くりはら田園鉄道の若柳駅に隣接していた車庫を保存、展示している博物館です。Twitterで何度か見かけていたので行ってみたかった場所でした。
・アクセス
東北本線の
石越駅で降りて、
下車印をもらいました。駅名の後ろに「駅」まで入っているのも四角いのも初めて見ました。
2019/09/08追記:どうやらこれは下車印ではなく「駅名小印」という全く意味合いが異なる印だそうです。
捺してもらったついでに駅員さんにどこへ行くのかと訊かれました。くりはら田園鉄道のミュージアムです、と答えましたが、石越から歩く人そんなに少ないの……??
駅前から延びる通りをひたすら歩きます。
少々ばかり角を曲がるとTOMIXの駅みたいな古い建物が現れます。これが若柳駅の駅舎です。
くりでんミュージアムは道路を挟んだ反対側にあります。
・展示物
順路に沿ってミュージアムを出ると、全駅の駅名標があります。おおお駅はここに2つもあったんですね。
そして車庫の中に入ります。様々な物が展示されていますが、なんと言っても特徴的なのはこちらの気動車の展示です。
ただし、入れるのはピット全体ではなく手前のほうだけです。どうせなら従軸じゃなくて動軸側を見たかったなぁ
じっくりと観察できます。
ところでこの車両、どこかからずっと物悲しい音楽が流れているんですね。どこにスピーカーがあるのかと思い、車内に入ってみたら……
運転シミュレーターでした。無限ループで哀しいピアノ曲が流れています。
いや廃線は悲しいけどさ……いいから……わかったから……俺も悲しいよ……一回ぐらい乗ってみたかったよ……
他にも展示車がいたり、様々な備品や工場設備の展示を行っています。
車庫そのものも展示品となっており、屋根の骨組みが観察できるようにらせん階段が設置されていたりします。
車庫から博物館のほうへ移動します。
くりでんの歴史のパネル展示、備品や制服などが展示されています。
個人的に注目したいのがこちらの沿線風景を詰め込んだレイアウトです。よくできています。
10~15分に一回、石越から細倉マインパークへ列車が走ってゆき、そして戻ってきます。実物の配線が模型で再現されており、実物同様に行きと帰りで駅の異なる番線に入るところに強いこだわりを感じました。
このトンネルを抜けた先のS字カーブは、くりでんの有名な俯瞰撮影ポイントだったそうです。
1時間程度で一通り見ることができました。
なお、展示されている車両の一部は外からでも柵越しに見ることができます。
帰るときに若柳駅を見たら、前に「北浦」というバス停がありました。どうやら新幹線のくりこま高原駅からならばバスで来ることが可能なようです。
・廃線跡
ミュージアムの横の駐車場に線路が残っています。写真奥が細倉マインパーク方面です。衛星写真を見る限り、線路は道路と交わる部分以外はほぼそのまま残されているようです。
また、若柳駅の反対側も線路が残っています。次の東北線の列車まで時間があったので廃線跡の様子を見ていくことにしました。
ちょっと建物をまわって、
踏切があります。こちら側の線路は今でも運転体験に使われているため、柵は取り外し可能なものとなっています。
横の農道を歩いてみました。腕木式の信号機がありますね。
しばらく歩くと建物が見えます。
線路は道路の手前で一旦終わり、柵で囲われています。体験運転線はここでおしまいとなっています。
線路は先へと続いています。
しかも、柵や立て看板などの進入を制止するものは見当たりません。絶対に安全なスタンド・バイ・ミーごっこしてもいいのかなぁ??とか思いましたがやめておきました。そもそもこの敷地は今現在誰が所有しているのでしょう……?
並行している道路を歩いて駅へと戻りましたが、時折線路のほうへと向かう脇道が現れるので線路の様子を見てみました。
……お手製の踏切がありますね。おそらく無許可でしょう。地元の人々の邪魔になっているなら線路を撤去したほうが良いのではないかと思ったのですが、なんでも細倉鉱山から産出された鉛を輸送していたため路盤が汚染されていることが放置の一因なんだとか。
歩いて石越駅に戻ってきました。
ロータリーのところにタクシーの電話番号が書いてあります。確かに複数人で来るときはタクシー割り勘がいいかも知れません。
そして、石越駅の横の駐車場のすぐ近くに廃線跡があります。駐車場自体がくりはら田園鉄道の駅跡地なのでしょう。それにしても柵がガバガバですねぇ。
収蔵品を間近に観察できるだけでなく、車両の下に入れるなどの独特な展示を行っている点で興味深い博物館でした。ぜひ足を運んでみてください。東北の乗りつぶしをしていて乗り継ぎがひどすぎたときにもオススメです
次回はイベント開催時に来て駅構内にも入りたいです。