名鉄の軽トラ保線モーターカーを作る・第4回です。今回はパトランプを仕込み、ディテールを仕上げて完成まで持っていきます。前回の記事はこちら。
・目次
パトランプを作る
屋根に乗っているオレンジ色の回転灯です。回転灯らしく光らせます。
点滅回路の選定と改造
パトランプらしさを演出する点滅回路にはマイクラフトの「インラインコントローラ2P-SN2[回転灯2本用]」を買ってみました。LED2粒をいい感じに同期して光らせることで回転灯に見える……という物のようです。
ポチって数日したら届きました。まずはキャリイとのサイズ比較をしてみます。なお、下の写真では基板全体を包んでいたシュリンクチューブ?は取り除いています。
電源取込用のピンヘッダを取ってしまえばキャブに収まるサイズですね。これでいきましょう。
なお、当初は基板を丸ごと取り払ってICチップだけ使おうと思っていたのですが、回路がそこまで単純ではなかったのでやめておきました。
回転灯部の作成
実車のパトランプは角型・丸形など何種類かあるようですが、今回は角型のものを再現することにしました。
エクステンション基板にプラ板を貼り付け、足となる金属パイプの穴を開けた部品を作ります。
ここに1005サイズのオレンジ色チップLEDと極細リード線をハンダ付けし、φ0.8-0.6のアルミパイプを取り付けました。
これを点滅回路に繋げば、
光りました!
なお、今回この部分のリード線にはモデルトレインプラスのEW01シリーズを使ってみました。ビニール的な被覆付き線ですが、外径0.28mmと超極細なので内径0.6mmのパイプに2本入ります!オヤイデ電気の物でも太すぎる時にオススメです。
最後に、点滅回路に耐圧12Vを付与していきます。
このパトランプ装置全体を3V電池で駆動している状態での電流量は約5mAだったので、4.5mAのCRDを繋げて12V対応させることにしました。
これらをまとめて車載していきましょう。
車載してみる
車載して試運転してみたのですが……
片方のLEDしか光らないorz
……理由はほどなくして分かりました。点滅回路への給電が途切れたタイミングで点滅回路がリセットされるからですね。集電不良でチラつく度に点滅動作がリセットされるので片方しか光らないというわけです。
というわけで、
基板にコンデンサを追加して解決しました。4V220μFのセラコンです。
ただ、起動電圧が高いのである程度スピードが乗ってこないとパトランプが光りません……ということで、モーターに付けている抵抗の値をもっと大きくすることにしました。
これまでは180Ωだったものを220Ωの物に交換しました。うまくいきました!
クルマの最高速度は落ちますがむしろ丁度いいぐらいです。また、これまでモーター部が耐圧12Vだったのを耐圧16Vに引き上げられるのもメリットです。
ディテールの仕上げ
顔に銀色を入れてナンバープレートを外します。
バンパーのフォグランプ部のモールドはφ1.4-1.2金属管+プラ板で作りました。銀塗装後にヨミテックスのYT-NK4「ヨミレンズ 丸形 1.2mm」を入れておきました。やはりカーモデルはギラッと光る部分があると締まりますね。
フロントグリルも実車に倣い銀色に塗り替えました。
ちなみにフロントグリルを銀メッキ仕上げにするのはOEM元のスズキ キャリイだと「フロントメッキガーニッシュ」という名前のオプション扱いのようですが、OEM品の三菱ミニキャブトラックだと銀色が標準仕様のようです。
また、ナンバープレートの部分に塗ってあった黄色を消去し、ナンバープレート無しを簡易的に再現しています。製品の黄色塗装がガンダムマーカーの消しペンでも消毒用アルコールでもエナメルシンナーでもMr.カラーシンナーでも全く落ちなかったので、諦めて刃物で少しずつ削り落として下の白色を露出させました。溶剤が強力なタイプの塗料で塗っているのでしょうか。
エンブレムも三菱に変えたかったのでスズキのロゴを消したはいいのですが、うまいこと三菱ロゴを描く方法が見つからず……ここは改めて考えることにしましょう。
デカール
自作した名鉄ロゴと所属表記のデカールを貼ります。
所属は「中部土木管理区」としました。フォントはWindows標準のHG丸ゴシックM-PROです(笑) 微妙に似ていないのですがそれっぽいのでヨシ。
名鉄ロゴはこちらの画像を使わせて頂きました。ありがとうございます!
名古屋鉄道の社章。
— えいだんねこ (@metrocat5) 2018年6月5日
名鉄ウイングって呼ばれてたっけ。 pic.twitter.com/8sCL3osTiu
以上が終わったら、最後にクリアーを吹いて保護しました。
トロッコの積荷の再検討
前回記事では仮設トイレを積んでウケを狙いにいったトロッコの積荷ですが、あちこちでネタを擦って使い切ってしまったのでもう少し真面目に探してみることにしました。
色々検討した結果、エコーモデルのNo.364「長物端材」とNo.362「ガラクタ入木箱」を購入しました。金属製なのでウエイトを兼ねられるのがポイントです。
試走の結果、今回は長物端材を載せることにしました。両者とも造形が素敵なので本当は両方載せたかったのですが、さすがに重すぎたので木箱のほうは断念しました。またどこかで有効活用してやりたいと思います。
洗浄してメタルプライマーを吹いた後に適当に筆塗りで色を乗せていきました。たまには3D塗り絵も楽しいですね。
デビュー戦
2024年11月某日、仲間と共に相模原駅近くのレンタルレイアウト「トレインドリーム」さんにて走らせてきました。
広々としたレイアウトの中をスムーズに走ってくれました!よかったよかった。
でもやっぱり車庫の片隅がしっくり来ますね(笑)
軽い気持ちで作ったネタ枠だったのですが、楽しくて結果的に結構凝って作っちゃいました。16.5mmはスケールが大きい分だけ小型の特殊車両も作りやすくて良いですね。
これからも†線路確認車†としてあちこちに連れ出して遊びたいと思います。