日ノ出前検車区

趣味は朝活で。最近は備忘録と化しています

【1/80】山形鉄道の鉄道むすめラッピング車を作る(1/n)

山形鉄道鉄道むすめ「鮎貝りんご」のラッピング車です。

はいかわいい。





はいかわいい。それでは作っていきましょう。



ベースはMAXモデル謹製のNDCキットです。


側面の板とガラスはこうなっています。バリエーションが多いので、車端部の小窓や側面方向幕、写真一番右の窓はバリエーション展開用の凹部が用意されています。
一般的なNDCは写真一番右の窓が幅狭なのですが、山形鉄道などは全て幅が一緒なので同梱されている別パーツのガラスをあてがう形になります。


デカールのパッケージはこんな感じ。今回買った2次車の品番NDC-A71のほか、1次車の品番NDC-A72もデカールは共通なんですね。


デカールの収録内容はこんな感じ。車番、花のイラストなどは8種全部用意されているのでどの車両も作れます。もっとも、今や原色は鉄道むすめラッピングのYR-887一本だけなのですが……
🄵🄻🄾🅆🄴🅁 🄻🄸🄽🄴🅁は白ベースと透過の2種類。Netトレインは今のドア上広告の所にあった表記で、「公衆無線LANサービス」を提供していた車両に書いてあったようです呼び名に時代を感じますね



目立つ表記だけでなく、白色で全く目立たないエンド標記や検査標記、▽ドアコック▽のほか、供、○帰、○接、○畜、消火器などの床下標記まで収録されています。



客室窓の拡大・車掌用の窓の開口を行い(山形鉄道仕様の場合キットのガラスの通りに開けると間違いなので注意、注意喚起の紙がキットに同梱されています)、



後の工程のことを考えながら少しずつ組み立てていきます。
室内表現を屋根裏まで再現したいので、箱にする前に構造を検討しつつ進めます。

肩の部分とか


運転台はユニットにして取り外せるようにします。(これは試作品です)


ステップの部分にもこだわります。


スカートはキットの指定通りに接着すると床板が外せなくなるため、1×1×4mmのネオジム磁石で固定します。


ドアコック移設の必要がありますね……あと給油口がバッサリ省略されているのでそれも自作して付けなければなりません。


次に動力装置です。
普通に考えればMPギアかパワトラを普通に付ければいいだけなのですが、車内にネジが突き出ているのは絶対に嫌だったのでHO業界あるあるな固定方法はしたくなかったのです。
MPギアの車軸に付いているギアを動かすことで入力軸を回転中心の直下から逃がそうかとか考えましたが、それが通用するのは16.5mmだけなんですね。12mmや13mmゲージだと左右方向の余裕がないのでして……

そんなことを考えていたら、ある日こんなものを見かけました。


これは凄いですね。

で、丸パクリでこんなものを作ってみました。


歯車は光学式の3Dプリンターで出してもらいました。

でも結局採用はしませんでした。回転がスムーズではなく、しかも実際に走らせてみたら騒音がひどくて……(笑)先ほどの方の工作技術の高さを思い知りました。


とりあえずT台車を作ります。こちらは元のキットの台車への軽加工のみで作りました。

接着ではなくネジ組み立てにし、分解できるようにしてあります。車輪はTOMIXのHO-W72で、ピボット軸受はKATOの古いNゲージから持ってきたプレスの深い台車集電板です。HOの台車集電板って誰もバラ売りしてくれていないんですね……


これ集電板に極細リード線を付けました。ケーブルがごちゃごちゃしないようにビニタイの芯の針金でまとめています。


で、動力台車はどうしようかと色々と考えていたらある日こんなものを見つけました。

エコーモデル様のサイトより引用

エコーモデルの低頭ビスです。2021年6月の新商品だそうです

これを見て考えが浮かんだので実践してみました。


台車レリーフをその辺にあった金属製のボルスターに取り付けます。M2の短いタッピングビスがなかったのでM1.4タッピングビスとワッシャーで留めましたが、今思えばKATOやTOMIXの台車を留めるビスを使えば良かったかもしれません。

で、結果から言うと、



こうしました!車内側にネジを突き出させずにMPギアを固定する方法です!思いつきが成功して良かった。


歯車装置にはIMONギアの軸間24.5mm、車輪径10.5mm黒染めプレート車輪の物を使用しました。
(IMONギアの一覧表はここが分かりやすいです。)

対立候補としてMPギアの同等品を考えていましたが、MPギアはどれも2個1組だと気付いた結果IMONに軍配が上がりました。
ちなみに後で気付いたのですが、この車両は併結運転をする気がないのですしせっかくIMONギアを買うなら減速比13:1のスローが効くものを買えばよかったなと思いました。失敗したなぁ。


配線を床下で組んで動かしてみました。スムーズに動いてくれます。やっぱり餅は餅屋ですね。騒音が気になるのでユニバーサルジョイントではなくIMONのシリコンチューブあたりに交換しようかなとか思っています。


・余談

車体が全長225mmなのでこのキットが1/80なのは確実です。
実車の台車のNP120は軸間1800mm車輪径762mmなので、1/80なら軸間22.5mm、車輪径9.5mmが妥当ですが、キットは軸間24.5になっており車輪径は10.5を指定しています。
簡単に言えばキット付属の台車はオーバースケールなのです。入手性の良いパワトラやMPギアの規格に合わせたという都合でしょう。

……って思ってたら、IMONギアには(12mmゲージなら)軸間22.5mm車輪径9.8mmプレート車輪の設定があるじゃないですか!!(メーカーの意図としては1/87模型向けのようですが)
いつか12mmゲージか13mmゲージデビューをするつもりでいるので、その時に向けてこれらの導入を検討しておきましょう。軌間をファインスケールに近づけると台車レリーフもリアルにできるので、レリーフは3Dモデルを描いて出そうかと思っています。



いつものこだわり癖のせいで箱組みして台車を付けるだけで記事が終わってしまいました。完成って言ったらいつになるんだろうなぁ……(笑)

続きます。

余談


鉄むすラッピング車デビューの告知ツイートです。塗装もピカピカなのでラッピング前に再塗装も一緒に行っていたのでしょうか。

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