日ノ出前検車区

趣味は朝活で。最近は備忘録と化しています

Pololu(朱雀技研)の遊星ギヤードモーターを分解してみた

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φ6mm、長さ16mmの超小型なのにも関わらず遊星歯車が仕込まれているというギアードモーターです。鉄道模型に使うべく、スローが効くモーターを探していたら発見したものです。


Yahoo!ショッピングで買えます。アフィリエイトやってないんでここから飛んでも私にいいことは起こりませんよ?
Pololuというラスベガスの企業が販売している物を朱雀技研という奈良の企業が輸入販売しているようです。アメリカ製品ですが日本国内に保管している在庫を発送する、という形を取っているので素早く届きます。Yahoo!のストアの商品情報のところに元値(当然USD)を書いているあたりに誠実な印象を受けました。


さて。このモーターには鉄道模型(特にNサイズ)に使う上で大きな問題となる特徴があります。
出力軸がφ2mm、しかも切欠き付きなんですね。ここまで小さい減速機構の付いたモーターは他にないのでこれを使いたいのですが、もっと軸を細くしないと各種のギアが取り付けられません。アダプターを作る手もなくはないですが、前後方向が伸びてしまうのであまり良いものではありません。


というわけで分解することにしました。中身次第では出力軸のパーツを3Dプリントあたりで作って差し替えることができるかも……と思ってのことです。無理なら軸のパーツに穴あけをすればいいかもしれません。


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まず止め輪(スナップリング)を取ります。


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ツメに工具を差し込み、黒いギアケースを外しました。外した瞬間バラバラになるかもとか思っていたのですが、特にそういう事は起こりませんでした。


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中のギアを抜きます。スッと出てきてくれます。黒いカバーの内側が歯車になっており、これが内歯車(Ring Gear)になっています。


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タワーを崩します。遊星歯車機構が2段分入っていたんですね。Pololuの遊星ギアードモーターにはバリエーションがあり、今回の1/26減速のほか、1/136減速、1/700減速があります。不思議なラインアップだなぁとか思っていたのですが、確かに(√26)³=132、26²=676ですね。もっと言うと(√√700)³≒136なのでそういうことでしょう。詳しい人なら歯の数を数えて正しく計算できると思いますが私は遠慮しておきます(逃避)


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2段目から遊星歯車(Planet Gear)を外しました。この遊星キャリアが全体の出力軸となっています。


……はい。薄さ、形状的に3D出力品を使うのは無理そうです。ここの回転中心に頑張って穴を開け、金属線を挿して軸にしてやるのが一番現実的な気がします。まじかぁ。



さて。これに使われているモーターは鉄道模型用品としてなかなか優秀な気がします。
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φ6mm、長さ10mm弱と非常に小さいにもかかわらず耐圧が6Vある直流モーターです。黒い部分はネジ止めされているので外せます。なかなか見ない仕様の物ですね。このモーターだけ欲しい人、いるんじゃないかなぁ?



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このギアードモーターは、ロクハンが出しているZショーティー用の動力ユニットのモーター(写真下)と長さはほぼ一緒で一回り細いです。Zショーティー動力は小型車に使えるかも?と思い買ったのですが、個人的にはもっとスローが効くといいなと思っていました。

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左のZショーティーはφ7mm、右の遊星歯車付きはφ6mm。
ならカバー付けて軸変えてやれば遊星歯車×ウォームギアの超減速機構が作れるんじゃ!?というわけで色々考えております。乞うご期待?

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