(この記事は「Bトレで大宮の101系訓練車を作る(1/2)」の続きです)
・屋根板
ベンチレーターの色が青みがかった灰色だったようなので、Mr.カラーのNo.35「明灰白色(三菱系)」で塗装。
まずベンチレーターに細切りのマスキングテープを巻き付けるようにして側面を覆い、次に上面にマスキングゾルを付ければきれいにマスクできます。
あとはGMのNo.35「ダークグレー」で塗装してツヤ消しクリアーを吹けばおしまい。
パンタグラフもあわせて塗装しておきます。
それと、無線アンテナも追加しておきます。
屋根板に穴を開け、鉄コレの付属品と思しき適当なものを屋根と同じように塗って取り付け。
・ガラスの塗装
Bトレの101系・103系は窓枠の一部がガラス側に表現されています。この部分、筆塗りだと格好が悪いのでエアブラシで塗装。
画像は他の車輌の制作記からの流用ですが、
中央の窓を保護して、
適当な紙に適当な穴を開けて、
こんな感じにマスキング。この上から色を塗るわけです。
この車輌の最大のトラップ、実はここにあるかもしれません。一般的な車輌と異なり、左右共に同じ色を塗ったら負けです。ちなみに私は負けました。
・Hゴムの色差し
あまり広くは知られていないようですが、ポスカを使うと、簡単に、きれいにできます。
ペンタイプの色差しツールにはおなじみのガンダムマーカーがありますが、隠ぺい力が弱いうえに乾燥が遅く、関係ない場所にまで色が付いてしまうためお勧めできません。
今回、側面ガラスはHゴム色差しの必要がないのですが、妻板と前面には使用しました。
・車番インレタ
この車両には車番が入っています。バラ数字からナンバーを作り出す練習も兼ねて、キシャ会社製のインレタを使用。
だいたいどの車番インレタもそうですが、下に線が引いてあるのでそこに合わせて転写してやればいいのです。
ところがこのインレタ、古いのでうまくくっついてくれず、転写が大変でした。キシャさんが悪いんじゃなくて古いのがいけない。
ちなみにこの「キシャ会社」、このご時世にホームページを持っていないそうです。JNMAが言うんだから間違いない。
入手が容易なGMのインレタではない理由はただ一つ、このキシャのインレタが某所のホビーランドぽちで安売りされていたからです。「クモル」や「キユニ」「モハネ」「クエ」などマニアックな文字が収録されていて、事業用車趣味がはかどると感じて購入したのですが作業ペースの遅さゆえにちっとも使えていません。なんてこった。
それと、インレタは専用の転写ツールがあった方がいい…もとい、ないと辛いです。ぜひ購入しましょう。インレタ本体も決して安いものではないので…
・行先&運番
報道陣に公開された際の行先表示は手作り感満載の「新大宮」でした。近鉄奈良?知らないなあ
←画像ですよ、コレ(^^ゞ
ワープロの香りがする文字をWindows Paintで作って…
←ガラスが汚い…あとで掃除しました。(制作途中の画像です)
家庭用のインクジェットプリンタで印刷。便利な時代です。ちなみにフォントは「MS P明朝」を使いました。手作り感の原因はこれかも。
とはいってもMS明朝が登場したのは1992年(Windows3.1の時)、この101系が訓練車に改造されたのは1989年ですから、実物が昨今ありがちな「適当にパソコンで作った」代物でないことは確実です。深まる謎。
話がそれましたね… (^^;
運行番号は、大昔のGMのステッカーを利用。品番はS-432で、名称は「101系ステッカー」。
本来の101系だけでもかなりマニアックなものまで収録されている上に、他の車種のステッカーもあるので色々な意味で素晴らしいのですが…
細かい部分は結構いい加減で、
御茶ノ水がOCHIANOMIZUなのは序の口、(/ロ゜)/オチィエアノミズゥ!
(*。◇。)タティカァワァ-
全体の傾向としてタ行がおかしいのかな?
当時のグリーンマックスの労働環境が心配になってくるような間違いのオンパレードです。
もはやここまでくると逆に気付かないもの。このステッカー、たぶんと言うか確実に担当者は鉄道ファンじゃないな…
少し前に書いたGMの211系5000番台の記事のように、昔のGMステッカーやデカールは観察すると面白いです。皆様もぜひ。
最後に大きく話がそれましたね、運行番号はありがたく使います。クモハ100-171には報道向け公開のときと同じ"05A"を入れておきます。
部品が入手できなかったため最後になってしまったのですが、ここでようやくクモハ101のシールドビームを取り付けます。
レボリューションファクトリーの1641「EF15ライト ブタ鼻パーツ KATOサイズ」を使用。2灯式シールドビーム化改造にはGMの101系のパーツが便利なのですが、切らしてしまったのでこちらを購入。切り出すときに形状を丸く整えるのが難しい部品でした。
最後にエナメル塗料の銀で色差し。
さて、ようやく完成しました。
特徴的なペイントを真横から。
一度でいいから実車を見てみたかった。もっとも、ネット上にもまともな写真がない以上、見ることができたのは「中の人」だけだったのでしょうが…
クモハ100を前に。
クモハ101を前に。
・後日談
パトランプを安価で大量に生産する方法を思いついたので取り付けてみました。
訓練車らしさを演出する大事なアイテムですね。作り方はこちらの記事内に書いておきました。
大宮の103系訓練車を作る(3/4) - 日ノ出前検車区
今度はフルサイズのNゲージで作ってみたいものです。
→作りました。
・おまけ~GMとFARBEの「クリーム10号」~
この制作記のなかでチョロッと書いた3枚目の妻板の話です。
実は大船工場の101系入換動車のために塗ったもので、車体のクリーム10号はグリーンマックスの鉄道カラーです。結果的に、今回の色とは違いました。
写真で色を云々するのも野暮かも知れませんが、比較画像を貼っておきます。
・太陽光で
・白色蛍光灯の下で
・電球色蛍光灯の下で
こんな感じになります。GMのほうが白っぽいですね。塗った身としては、FARBEのほうが隠ぺい力が強くて使いやすかったです。色に正解はないので、状況に応じて使い分けると表現の幅が広がるかもしれません。
・外部リンク
MS 明朝 - Wikipedia
何気なく使っているフォントの生い立ちも、調べてみると楽しいものです。
・こちらもあわせてどうぞ
・更新履歴
2017/06/23 加筆